大阪と丹波の山奥の二重生活が始まった。
我が家の土地と山、八十八の母が先祖の思いを昔話と共に語ってくれる。母は恐るべき記憶力の持ち主で、昔の話を事細かに覚えている。日時まで覚えている。母の幼いころに聞いた話、周りの人たちが大騒ぎしていたこと等、その時の心の在り様や空氣感まで。我が母は凄い。そして母の口から紡ぎだされる我が家の先祖の物語は、感謝で涙が溢れてくる。どんな状況であれ、その時その時代に最善だと判断した行いをしてくれた先祖だった模様。周りからは変人扱いされたり、やりたくないことを引き受けたり、苦しみや悲しみの中で命を繋いでくれた。輝かしい誇るべき家系では全く無い。今風に云うと”全然パッとしない。”
しかし人として愛を最も大切にして生き抜いてくれたご先祖様に感謝しかなく、私は誰よりも自分が誇らしく思えるようになった。「積善の家に余慶あり」だ。これから少しずつではあるが、母の昔話、先祖の話をブログに綴ってゆきたいと思う。備忘録として。
さてさて、現実に目を向けると、今、過疎地の山が危機だ。我が家の山も同様。亡き父が国の方針に従い、身を削りながら減反、林業農業政策を優等生としてやってきた。しかしどれだけ頑張っても生活は楽にはならず、補助金という甘い人参を目の前にぶら下げられて進むしかなかったのだろう。助成金&国の方針の罠にハマり、弱体化させられた日本の第一次産業、そしてコロナ渦の今は、中小企業と飲食店潰しの総仕上げだ。豊かな日本の底力を根っこからちょん切る作戦がもうすぐ完成するのだろう。日本の山は檜、杉の木の人工林だ。太陽の光が入らない人工林の森には動物たちが食む草も生えない。大雨になれば、保水力のない人工林の山は土砂崩れを起こす。動物たちは生きてゆけない山から里山に降りてきた。自給自足の畑でさえ作る氣力のなくなった里山の住人たちの殆どは、野菜をスーパーで買っている。一念発起して、育てて食べたい野菜の苗を買ってきて、植えても、サルやイノシシ、シカに根こそぎ食べられてしまう。長い長いスパンをかけてジワジワと大地に暮らす人間の心も食も根っこを切られて萎えてしまった。動物が里山に入ってこないようにお金使って柵を立てた。なんの役にも立たない。お金を使わされただけ。そして疲弊。今の医療と同じで対処療法は何の役にも立たない。その対処療法で使わされたお金はどこに流れていったのか?豊かな山水はこの里山を潤してきた。ありがたく頂き先祖たちは暮らしていた。しかし国は水道事業で儲けるためにメディアを使い如何にも国民のためというプロパガンダを仕掛けた。素晴らしい取り組みだ!賛成!と殆どの人たちは洗脳された。そのままで美味しく飲めるミネラルたっぷり山水に”衛生上”という理由で塩素を入れ、国民に飲ませる。病気が増える。水ビジネス、食ビジネス、医療ビジネス、環境ビジネスに我々民は食い物にされてきた。そろそろ氣付いてほしい。塩素の次は猛毒フッ素も追加投入して水道料金の値上げを図るそうだ。何がしたいのか?日本人のお偉いさんのミッションは日本人を不幸にすることなのだろう。それに氣付いた今、もうそんな阿保らしい世界から離れることにした。 人工林の山を動物たちが幸せに暮らせる山に戻したい。美しい太陽の光輝く里山に戻したい。5年前に母がお金を払って人工林を切ってもらった場所がある。行ってみると桐の木、お茶、松が自然に生えていた。山には自己治癒力があることを実感した。美しい桐の花の下には山椒が小さな実を付けている。梅も少しピンクに色づいている。自然に桃源郷のような素晴らしい光景になっていたのだ。人間が手を加えたのは、5年前に人工林を伐採しそれを山から降ろすために作った道のみ。
人工林伐採にはお金がかかる。お金をかけずにみんなで助け合いながら暮らしていた里山に戻すには、お金をかけるのは本末転倒。一人で鉈と鋸で伐採しようとも考えたが、母に危ないからやめろと云われた(笑)。色々妄想が始まった。クラウドファンディングで里山プロジェクトを立ち上げて必要経費を集めようか?とか、杉の葉っぱを煮たら、杉の葉染(桜色)になるからその染物で収益をあげて伐採費用をつくろうか?とか。里山の生活をYouTubeにアップして広告費収入。。色々。そんな時、ネットサーフィンしていたら、杉の皮を剥くことで立ち枯れするということが書かれているHPを発見。危険も伴わず、女性でも出来るとのこと。しかし立ち枯れするまでに一年程かかる模様。すぐに結果を見たい私の思考が「やめとけ~」「お金にもならない、何の役にも立たないことに時間かけて何になる?」と諦めさせようとする。
とりあえず、裏山の一本だけでもやってみようと実際やってみたら面白かった。杉の皮を剥いた中の肌は本当に美しい。水も滴るいい女になれるかと皮の内側からあふれ出る水滴に顔をつけると冷たくて気持ちいい。天然の化粧水だ。慌てず、楽しみながら、山と杉と動物たちと虫たちと妄想で話しをしながら、みんなが幸せに生きる方法を探ってゆこうと決めました。
上まで映ってなかった。↓
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