どれほど世界のためじゃ、人類のためじゃと申しても、
その心が我ぞ。
世界のために良いことをしておるというその思いが、
我よし、我正しの慢心じゃ。
我よしになれば、世界のために働いておらん人間や、
自分のことしか考えておらん人間に腹が立つ。
自分の方が優れておると判断する。
その怒り、その慢心が、悪を生むぞ。
怒りや慢心は、我の力を強める。
強くなった氣になり、無理をする。
それもまた悪ぞ。
人生に功績を残したいという思いが慢心につながる。
中行く道と申したであろうが。
我では一方しか見えん。
世界のため、人類のためになっておらん。
大きな心で見んと、
どこかにしわ寄せや不調和が起こっておっても分からんぞ。
平和への戦いは、戦争を憎む。
貧困を救おうとすると、富者への怒りが起こる。
自分は目覚めておると思えば、眠っておる人間をさげすむ。
自分が信じておる物差しで人を見ると、そこに勝手な判断が生まれる。
この世は二極じゃ。
光あることを表現しても、その裏には影があるぞ。
影に光を当てよ。
自分を洗濯しろ。
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