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よひとやむみな 梅の巻 ゴモク払い

執筆者の写真: 洋子洋子

更新日:2023年12月25日

身魂磨きをせよと申すのは、

これまでに溜めた感情や慾のゴモクがついておるからぞ。

身魂磨きの「身」とは食事を正すことだけではない。

そなたたちが生まれてこのかた出さなかった感情、

押し殺した感情が、身体に溜まっておるのじゃ。


今の人間は、幼いころから「せよ」や「するな」で縛られておる。

芽を摘まれておる。

「泣くな」と言われて育った子は、悲しみの気が身体に溜まる。

「怒るな」と言われて育った子は、怒りを溜める。

欲しいものを手に入れられなかった子は、その慾を出しきれぬまま、

常き渇き、何でもむさぼる鬼となる。


その溜まったゴモクは、解放されん限り、

肉体のいろいろな部分にゴモク溜まりを作り、

体内循環の障壁となる。

それが症状というものじゃ。


今、何も不便はないと思っていても、

固まった障壁は、不調和のエネルギーとなって、

じわじわと身体と心を蝕んでおるのぞ。

エネルギーは一定じゃ。

自分の中に隠し、静かになったと思い込んでおるのは、

自分だけじゃ。

エネルギーとして使わねば、自分を壊すことになる。


大人になるうちに、

身体が固くなるであろう。

肩や腰が痛むであろう。

呼吸が深くできんであろう。

眠っている間に歯ぎしりする者もおろう。

すべてゴモクじゃ。

エネルギーというものは変わらんから、

身体の内に溜めたものは、使われぬうちは残ったままとなる。

それを掃除せねばならん。


掃除の仕方を申すぞ。

へその下に意識を持っていけ。

どこにどんなゴモクがあるのか、その部分に聞くのじゃ。

すると、身体は気づいてほしい所を教えてくれるであろう。


肩が重くなったならば、

どんな荷を下ろしてほしいのかを聞け。

関節が固い者は、

我よしの考えや慾で固まっておる。

どのようなものが要らんかを聞いてみよ。


そして身体を動かして、

溜まったゴモクのエネルギーを発散するのじゃ。

怒りが腹にあると分かれば、

その感情を味わいながら布団でもたたくとよい。

拳を振り上げてもよいぞ。


恐れが胃のあたりにあると分かれば、

それを手で払いながら身震いさせてみてもよい。

悲しみが胸にあると分かれば、

泣きたくなってくるであろう。

泣くがよい。


心残りがないように、

そのゴモクのエネルギーを外に出すのじゃ。

気づくだけで、ゴモクが解消されるときもあるぞ。


エネルギーは使われるためにあるものじゃ。

使わんから溜まってゴモクとなる。

身体は正直じゃ。

聞くといろいろな形で応えてくれるであろう。

今までそのようなことをしたことのない者は、

身体の声を聞きにくいであろう。


何度も試みよ。

身体を大事にしろよ。

身体の声を無視してはならんぞ。

身体に詫びよ。

感謝せよ。

身体を伴侶とせよ。




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