遠くて近いは男女だけではない。
神と人、天と地、親と子、食べる物も遠くて近い。
されど、分けて考えてはならぬ。
すべてがつながり、すべてが影響し合っておる。
神を粗末にすれば、神に泣くぞ。
土を尊べば、土が救ってくれるぞ。
尊ぶことを今の人間は忘れておる。
神ばかり尊んでもならん。
何もかも尊ぶのじゃ。
そうすれば、すべてが味方ぞ。
敵を尊べば、敵が敵でなくなる。
いつまでも敵だと思えば、
勝っても負けても同じことの繰り返し、
堂々巡りの人生よ。
それを望んではおらんであろう。
そのために生まれてきたのではなかろう。
曇った目で見ておるから、敵にしか見えん。
過去に曇った目を、今だに持っておるから変わらん。
すべては動いておる。
すべては変化しておる。
すべては進化しておる。
それは人も同じこと。
人間がなかなか進化せんのは、曇ったまま、何世も生きておるからぞ。
曇りを取れば、敵という幻想から目覚めるのじゃ。
目覚めれば、敵ではなくなるぞ。
この道理、分かったか。
人間には、神と同じ御魂を授けてあるのだから、
磨けば神になる。
進化の方向は神ぞ。
天つ巻、曇りを取れば天晴れる。
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